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「祝・即位礼正殿の儀」そういえば平成元年の景気はどうだった?

新元号が発令されてから、はや5か月。昨日は天皇陛下の即位礼が行われ、改めて新しい時代に入ったのだと実感した次第です。
せっかくなので、私たちが生きてきた平成の時代を、経済の面から振り返ってみたいと思います。

■女性の勇気ある行動がスタートした「平成の幕開け」
女性を応援するFPとして、放っては置けない問題です。平成元年(1989年)の流行語大賞は、「セクシャル・ハラスメント」でした。
男女雇用均等法が制定されてからまだ4年後のことのことです。今では職場で女性が活躍するのも、各ハラスメント行為にNOと声を上げることも当たり前の時代になりましたが、「ハラスメント」という言葉が世間に知られるようになったのは、平成元年でした。

そして、平成4(1992)年4月に国内で初めて「セクハラに関する賠償」を求めて裁判が起こりました(福岡セクシャル・ハラスメント事件)。
平成の幕開けは、女性が社会に対して異議を唱えた最初の時代でもあったのですね。

同じく平成4(1992)年は、今では耳馴れした言葉である「人生100年」を、いち早く経験されていた100歳の双子姉妹「きんさんぎんさん」が流行しました。翌平成5(1993)年には日本で初めてサッカーのプロリーグ「Jリーグ」が発足しました。
さらに翌年、平成6(1994)年にはドラマ・映画で「家なき子」が大流行。「同情するなら金をくれ」という台詞は、みなさんも覚えていることでしょう。

■ドラマのような激動を見せた日本経済
平成の日本経済も、まさにドラマだったと言えます。
平成元年はバブル景気まっただなか。日経平均株価も上昇し、平成元年末には日経平均史上最高値38,957円44銭をつけました。これはいまだに記録として残っています。
しかし翌年年明けと同時にバブルが崩壊し、わずか1年で日経平均は約40%下落しました。

とはいえ日経平均が下落した後、すぐに日本経済が冷え切ったわけではありませんでした。多くの見解では平成4(1992)年あたりまでは好景気で、国内消費もしっかりとしていたとみられています。


しかしその後、当時四大証券会社の一つであった山一證券が倒産し、三洋証券、北海道拓殖銀行と続く「金融機関の破たん」という最悪のシナリオが、日本中に経済的不安を広めました。

世紀をまたいだ平成13(2001)年、米国で同時多発テロが発生。米国のみならず日本の金融市場も、政治的リスクから一気に冷え込みました。記憶に残っている方も多いでしょう。

その後、平成18(2006)年の日銀の量的緩和政策で株価は一時回復しますが、平成20(2008)年9月、今度は米国の証券会社リーマンブラザーズの破たんにより一気に下落。同年10月にはバブル崩壊後の最安値、日経平均6,994円90銭を記録しました。これが「リーマンショック」です。

■「令和」が明るい時代でありますように
平成はバブル絶頂とその崩壊とともに始まり、約20年の間「株安・デフレ」の波が引くことはありませんでした。俗に「失われた20年」と言われますが、これは平成の厳しい経済環境のことを指しているのです。

いわゆるアベノミクス以降、日経平均株価は回復し2万円台となっていますが、いずれマイナス金利政策の終焉が来るとき、株価や景気がどのように動くのか、私たちは注意深く見守る必要がありそうです。

とはいえ新しい時代の幕開け、改元とともに、経済も景気も明るい時代を期待したいものです。「令和」が日本にとって、世界にとって、平和で幸せに満ちた時代になることを、私は祈ります。

写真は22日東京で見られた虹です。まるで天気まで、陛下の即位をお祝いしているようだったようですよ。

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