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2019年冬のボーナス事情 資産運用を始めるひとへ

もーいーくつねーるとー♪ お正月の前に世間はクリスマス、そして冬のボーナス。

サラリーマンっていいな~と、私が年に2回思う、その季節です。
さて今回は、2019年の冬のボーナス事情について、探ってみます。

■大手平均は96万円 それでも4年ぶりの減少
ボーナスの統計は、いくつかの団体や企業が独自に行っています。また統計のタイミングもいくつかに分かれていて、支給のタイミングも企業によって異なりますので、あくまでも参考値としてみてくださいね。

経団連(日本経済団体連合会)によると、2019年末のボーナスは、第一回集計で大手企業(従業員500人以上の一部上場企業21業種251社)にて、支給額の総平均は964,543円でした。
最も低い業種は「機械金属」で622,819円、最も高い業種は「建設」で1,723,818円です。


(日本経済団体連合会2019年年末賞与・一時金 大手企業業種別妥結状況より)


同じく一般社団法人労務行政研究所によると、全産業212社ベースで、総平均は747,808円です。最も低い業種は「サービス業」で538,149円、最も高い業種は製造業の「自動車」で941,071円でした。


(労務行政研究所「東証第1部上場企業の2019年年末賞与・一時金(ボーナス)の妥結水準調査」より)


前年同期比でみると、経団連調べではプラス1.49%、労務行政研究所調べでマイナス0.1%でした。調査対象によって多少ばらつきがあるのがわかります。

■パートタイムの増員による減少なら喜ばしい
三菱UFJリサーチ&コンサルティングによると、一人当たり支給額は4年ぶりに減少しているとのことです。ただし、減少の要因は企業収益の悪化ではなく、ボーナスが支給された事業所の「雇用人数の増加」によるものとしています。

特に注目したいのが、パートタイム従業員の増加です。パートタイムの従業員への賞与額は、正規雇用にくらべ、金額が少ない傾向があります。そのため、ボーナスをもらえる人が増えても、支給額は減少したというのです。


(三菱UFJリサーチ&コンサルティング「2019年冬のボーナス見通し」より)


つまり、労働者不足が叫ばれている昨今、ボーナスの支給対象者が増えていることになります。もちろん、これが必ずしも年収が増えたことを示すわけではありませんが、多くの家計が潤うのは間違いないでしょう。社会全体でみれば非常に喜ばしいことで、景気の後退を指し示すものではありません。
公務員からフリーランスまで働き方の選択肢が増えた昨今、各種「差」が広がりつつある中での、「ボーナスの差」もその一つに含まれていることは、言うまでもないでしょう。

■ボーナスを使う前に気をつけてほしい3つのポイント
金額の多少はともかく、もらえればうれしいボーナス。でも、いきなり大金が入ったからといって、使いすぎには要注意です。使う前には、以下の3点を踏まえていただきたいと思います。

①借入の返済をする場合は、高金利のモノを優先する
借入(いわゆる借金)について、もし年利10%を超えるようなものがあるならば、確実に返済を優先しましょう。また、下の③でも紹介しますが、予備資金が全くない状態であれば、ボーナスの一部は生活資金の口座とは別の口座に移して、それ以外を返済に充てるようにすることをオススメします。

昨今では奨学金の返済に苦労している、20~30代が目立ちます。日本以上にアメリカでは社会問題化していますが、欧米以上に「借金」に対して負のイメージをもつ日本人では、「早く完済したい!」と思う人が多いでしょう。精神衛生上のことを考えれば、それも悪くはありませんが、冷静に「金利」を確認する必要もあることを知っておきましょう。

②低金利の住宅ローンなどは、繰り上げ返済が本当に必要か考える
よく、ボーナスを住宅ローンの繰り上げ返済に充てる、と聞きますが、これは金利が高かったころの話です。退職金程度のまとまった金額で一気に返済するというならばよいのですが、50万円~100万円程度を繰り上げ返済しても、利息の押し下げ効果はそれほど高くならない場合もあります。

先の①とも重複しますが、その金利以上の運用利回りが出せる運用方法があれば、必ずしも借金の返済が優先されるわけではないことを、考えてみましょう。

③生活に使う銀行口座以外の場所に、予備資金としていくらか残しておく
予備資金が全くない場合、キャッシュフローに行き詰ると高金利の借入をするケースが考えられます。「借入が癖づく行動」を避けるためにも、自身で計画的に予備資金を準備しておくことをオススメします。
ポイントは、手の届きにくい「生活口座以外」に置いておくこと。ボーナスの一部を生活口座以外のところに預け、手をつけないようにすることが大切です。

①〜③の順にお金を振り分けて、それでも余る場合は、人生を楽しむために有益に使いましょう。

■資産運用を始めるなら、CFを理解してくれている人に相談を
ボーナスを機に、老後の資産形成を考えている人も多いことと思います。
もしあなたが、「〇〇〇万円を、上手く運用したい」と金融関係者に相談したとします。
私の予想するところでは、銀行に行けば投資信託を勧められ、証券会社の営業に言えば、数十~数百万程度ではそっぽを向かれ、保険会社の営業を呼べば一時払いの外貨建終身保険の設計書を持ってくるでしょう。

提案される内容が悪いわけではありません。彼ら(彼女ら)があなたの収入と支出の事情、つまり年間を通してのキャッシュフロー(CF)を理解したうえでの提案であればよいのですが、おそらくそのような提案はしていないでしょう。

資産運用を始めるのであれば、最低限の知識を身に付けてから始めるというのは、投資家であるあなたの義務です。そのうえで、あなたに見合った商品とその金額を提示してくれるファイナンシャルプランナーを、味方につけてくださいね。

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